寒い朝、草や車の窓が白くきらきらしていることがあります。雨も雪も降っていないのに、白いものはどこから来たのでしょう。
この白いものは、霜(しも)です。空気の中にある水蒸気(すいじょうき)が、夜の冷えで小さな氷の結晶になって付いたものです。霜の正体と、できやすい朝をいっしょに見ていきましょう。

霜は、草や地面に付く氷の結晶
空気の中には、目には見えない水蒸気があります。水蒸気は、水が気体になったものです。
夜の間に草や地面、車の窓の表面がとても冷えると、水蒸気がそこに付いて氷の結晶になります。これが霜です。気象庁も、霜を水蒸気が地面や物に付着した氷の結晶と説明しています。
白く見えるのは、小さな氷の結晶がたくさん集まって光を散らすからです。よく見ると、草の先に細い針のような形が見えることもあります。
水蒸気が、いきなり氷になる
水は、ふつう液体の水になってから氷になります。けれども霜では、水蒸気が液体の水にならずに、直接氷の結晶になります。
この変わり方を昇華(しょうか)といいます。「気体が、そのまま固体になること」と考えるとよいでしょう。冷えた草の葉や地面は、水蒸気が氷になるための場所になります。

晴れて風が弱い夜は、霜ができやすい
霜は、よく晴れて風が弱い夜にできやすくなります。地面や草は、夜になると熱を空へ出して、だんだん冷えていくからです。
このように、地面から熱が逃げて冷えることを放射冷却(ほうしゃれいきゃく)といいます。雲が少ないと熱が空へ逃げやすく、風が弱いと地面の近くの冷たい空気がたまりやすくなります。
朝の気温が3℃くらいでも、草や地面の表面が0℃以下になることがあります。気温は地面から少し上で測るため、地面の近くの冷え方とは同じとは限りません。
露と霜は、何がちがうの?
朝に草がぬれているときは、露(つゆ)かもしれません。露も空気中の水蒸気からできますが、霜とはできあがるものがちがいます。
| くらべること | 露 | 霜 |
|---|---|---|
| 付いているもの | 液体の水のつぶ | 氷の結晶 |
| 見た目 | ぬれて光る | 白く、きらきら見える |
| できやすい表面 | 冷えていても0℃より上 | 0℃以下まで冷えた草や地面など |
ただし、朝の気温や場所によっては、露と霜が近い場所に見られることもあります。さわって確かめようとせず、見た目と天気を手がかりに考えてみましょう。
霜の朝は、足元と天気に気をつけよう
霜ができるような朝は、地面や階段、橋などが冷えていることがあります。ぬれた場所や凍った場所はすべりやすいので、走らずに大人と安全を確かめましょう。
霜は畑の野菜や果物に影響することもあります。気象庁は、農作物に霜の被害が出るおそれがあるときに、霜注意報などの情報を出しています。天気予報を見るときは、最低気温だけでなく注意報も見てみましょう。
雲が白く見えるしくみは、雲はなぜ白いの?で読めます。空気が動いて天気が変わる話は、風はなぜ吹くの?の記事とつなげて考えられます。
今日のポイント
- 霜は、空気中の水蒸気ができた氷の結晶です。
- 冷えた草や地面などに、水蒸気が直接付いてできます。
- 水蒸気が直接氷になる変わり方を、昇華といいます。
- 晴れて風が弱い夜は、放射冷却で地面が冷え、霜ができやすくなります。
- 露は水のつぶ、霜は氷の結晶です。
- 霜の朝は、すべりやすい場所に気をつけ、天気情報も確かめます。
次に白い霜を見つけたら、夜の空が晴れていたか、風が弱かったかを思い出してみてください。目に見えない水蒸気が、朝には小さな氷の形で見えてくるのです。
よくある質問
霜は雪と同じですか?
どちらも氷の結晶ですが、できる場所がちがいます。雪は雲の中でできて空から降り、霜は地面や草などの表面でできます。
気温が0℃より上でも霜はできますか?
地面から少し上で測った気温が0℃より上でも、草や地面の表面が0℃以下なら霜ができることがあります。晴れて風が弱い朝には、地面の近くが特に冷えることがあります。
霜がある朝に、植物をさわってもいいですか?
観察は目で見ることを中心にしましょう。冷えた葉や地面は傷つきやすく、場所によってはすべりやすいため、さわるときは大人に確認してからにします。
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