海で遊んでいて、波しぶきが口に入るとしょっぱく感じます。川の水はしょっぱくないのに、どうして海の水だけちがうのでしょう。
海水には、食塩と同じ主な成分をふくむ塩などが水に溶けています。そして海から水が空へ上がるとき、塩は海に残ります。この水のめぐり方が、海のしょっぱさと川の水のちがいにつながっています。
海水には何が溶けているの?
海水(かいすい)とは、海にある水です。見た目は透明でも、水の中には目に見えない塩などが溶けています。
国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)の小学生向けの説明では、海水1リットルに溶けている塩類はおよそ34グラムです。そのうち、料理で使う食塩と同じ主な成分はおよそ26グラムとされています。
だから、海水を少しなめるとしょっぱく感じます。ただし、海水には細菌などがいることもあるので、飲んだり、わざと味見したりはしません。

海の水が空へ上がると、塩はどうなるの?
太陽にあたためられた海の水は、少しずつ水蒸気(すいじょうき)、つまり空気中にまじる水になって上がります。これを蒸発(じょうはつ)といいます。
蒸発するときに空へ上がるのは主に水です。水に溶けていた塩は海に残るので、水蒸気はしょっぱくなりません。
おふろのお湯が少しずつ少なくなる様子を思い出すと、イメージしやすいでしょう。水は空へ行けますが、水に溶けた塩が水蒸気といっしょに飛んでいくわけではないのです。

雨と川の水は、どうしてしょっぱくないの?
空へ上がった水蒸気は、冷えると小さな水のつぶになって雲になります。その水が集まって降るのが雨です。
雨の水が地面に集まると、川になります。川は海へ流れこみますが、川の水は海水よりずっと塩分が少ないため、ふつうはしょっぱく感じません。
海では「海水が蒸発する→雲になる→雨になる→川を通って海へ戻る」という水の循環(じゅんかん)、つまり水が地球をめぐる動きがくり返されています。
川から海へ水が入っても、海の水が蒸発すると塩は海に残ります。こうして、海はしょっぱい水の多い場所になっています。
どこの海でも、同じくらいしょっぱいの?
海のしょっぱさは、どこでもまったく同じではありません。気象庁によると、海面の塩分は蒸発が多い場所では高くなり、雨が多い場所では低くなります。
川の水が多く入る海の近くや、大雨のあとなども、海の表面では塩分が変わることがあります。海は大きく見えても、場所や深さで水のようすが少しずつちがうのです。
海のしょっぱさを安全に考えるコツ
海へ行ったら、なめて確かめるのではなく、海と川が合わさる場所や、波の音を観察してみましょう。海水には飲み水とはちがうものが含まれるので、飲みません。
雨が雲から降るしくみは、雲はなぜ白いの?の記事とつなげて考えることもできます。暖かい海が台風を育てる話は、台風はなぜぐるぐる回るの?でも読めます。
今日のポイント
- 海水には、塩などが水に溶けています。
- 海水が蒸発するとき、主に空へ上がるのは水です。
- 塩は海に残るため、水蒸気や雨はしょっぱくなりにくいです。
- 雨は川を通って海へ戻り、水は地球をめぐっています。
- 海の塩分は、蒸発や雨の量などで場所ごとにちがいます。
次に海を見るときは、波の下にも「水が空へ上がり、雨になって戻る」という大きな水の旅があると想像してみてください。
よくある質問
海水は全部、食塩と同じですか?
海水には食塩と同じ主な成分のほかにも、いろいろな塩類が溶けています。そのため、海水を料理の塩水のように考えたり、飲んだりしてはいけません。
海の水を飲むとどうなりますか?
海水は飲み水ではありません。しょっぱく、体に必要な水分のとり方としても適していないので、のどがかわいたときは安全な飲み水を飲みます。
雨に塩はまったく入っていないのですか?
海から蒸発して雲になり降る雨は、海水の塩がそのまま移った水ではありません。海の近くでは波しぶきの細かいつぶなどが空気に混じる場合もあるため、雨水を飲み水として集めるときは地域の案内に従います。
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