「素因数分解(そいんすうぶんかい)」は、数を素数に分けていく方法です。
大きな数をわかりやすく分けたり、数の性質を調べたりするのにとても役立ちます。
この記事では、まず「素数」とは何かを知ってから、素因数分解のやり方や楽しく学ぶ方法も紹介します!
素因数分解って何?まず「素数」を知ろう
素数とは?
素数とは、1とその数自身でしか割ることができない数のことです。
2、3、5、7、11などが素数です。
たとえば「3」は、1と3でしか割れないので、素数です。
「6」は、1、2、3、6で割れるので、素数ではありません
つまり、素数はほかに割れる数を持たない、シンプルな数なんです!
素因数分解とは?
素因数分解は、ある数を「素数」だけを使って分けることです。
たとえば、12を素因数分解すると、「2 × 2 × 3」となり、すべて素数だけになります。
大きな数も素数に分けることでシンプルに考えることができるんです。
素因数分解を学ぶには、まず「素数」を知ることが大切です。
素数を見つけることで、数をもっとシンプルに分ける方法がわかります。
素因数分解のやり方を見てみよう!
素因数分解のやり方
素因数分解では、数を割り切れる素数でどんどん分けていきます。
たとえば、12を素因数分解してみましょう。
1. 小さい素数から割っていく
- まず2で割れるかを考える
- 12は2で割り切れるので、「12 ÷ 2 = 6」。
- 6も2で割れるので、「6 ÷ 2 = 3」になります。
- 最後に残った数を確認
- ここで3が残りました。3は素数なので、これ以上割れません。
- 素因数分解の結果
- 12を素数だけで表すと「2 × 2 × 3」となります。
別の例:18を素因数分解してみよう
もう少し大きい数、18でもやってみましょう!
- まず2で割れるか考える
- 18は2で割り切れるので、「18 ÷ 2 = 9」。
- 次に3で割れるか考える
- 9は2では割り切れませんが、3で割れます。「9 ÷ 3 = 3」。
- 最後の3も3で割れるので、「3 ÷ 3 = 1」。
- 素因数分解の結果
- 18を素数だけで表すと「2 × 3 × 3」となります。
素因数分解では、数を小さな素数から順番に割っていき、すべての数が素数になるまで分けていきます。
どうして素因数分解が大切なの?
素因数分解が役立つ場面
1. 約数や公倍数を見つけるとき
たとえば、ある数の約数(わりきれる数)を見つけたいときに、素因数分解をしておくとわかりやすくなります。
12と18の素因数分解をしてみると、次のようになります。
- 12 = 2 × 2 × 3
- 18 = 2 × 3 × 3
共通している素数は「2」と「3」なので、12と18の公約数(こうやくすう)を簡単に見つけることができます。
これは、分数や割り算でも使われている考え方です。
2. 大きな数の計算が楽になる
大きな数を素因数分解して分けておくと、計算が楽になることもあります。
たとえば、24を素因数分解して「2 × 2 × 2 × 3」とすると、計算するのにわかりやすくなるんです。
特に、分数の計算や約分(やくぶん)でも、素因数分解が役立ちます。
3. 暗号やデータの秘密を守るとき
実は、素因数分解はパスワードや暗号(あんごう)をつくるときにも使われているんです。
大きな数の素因数分解はとても難しいので、それを利用してデータを安全に守っています。
インターネットやパスワードが安全に使えるのも、素因数分解のおかげなんですよ。
素因数分解は、計算を楽にしたり、データを守ったり、日常や仕事の場面でとても役立つ方法です。
素因数分解を楽しく学ぶ方法
1. 「素数カードゲーム」をしてみよう
素数カードを作って遊ぶことで、ゲーム感覚で素因数分解が覚えられます。
カードを使って、自分が引いた数をできるだけ早く素因数分解してみましょう。
- 準備するもの:1〜50までの数字を書いたカード
- ルール:引いたカードの数を、素因数分解して言い当てられたらポイントがもらえます。友だちと対戦して、どちらが早く素因数分解できるか競争してみましょう。
2. 「分解チャレンジ」で素因数分解の練習
小さなホワイトボードや紙に数字を書き、できるだけ早く素因数分解していく「分解チャレンジ」をやってみましょう。
制限時間をつけて競争すると、素因数分解がどんどん速くなるはずです。
- やり方:20や30、40といった小さい数からスタートし、100や200などの大きい数に挑戦していきます。
- コツ:最初に「2」「3」「5」などの小さな素数で分ける練習をしておくと、スムーズに分解できるようになります。
3. 素因数分解のアプリやオンラインツールを使ってみる
最近では、スマートフォンやタブレットのアプリやオンラインで素因数分解を学べるツールもたくさんあります。
自分で素数の割り算を練習できたり、素数だけで答えを組み立てられるので、楽しみながら学ぶことができます。
素因数分解は、こうしたゲームやチャレンジを取り入れることで、もっと楽しく学べます。
素因数分解の例題にチャレンジ!
例題1:24を素因数分解してみよう
手順:
- 小さな素数から順に分けていく
- 24は2で割り切れるので、24 ÷ 2 = 12。
- 12も2で割り切れるので、12 ÷ 2 = 6。
- 6も2で割り切れるので、6 ÷ 2 = 3。
- 3は素数なので、そのまま残ります。
- 素因数分解の結果
- 24 = 2 × 2 × 2 × 3
例題2:30を素因数分解してみよう
手順:
- まず2で割れるか確かめる
- 30は2で割り切れるので、30 ÷ 2 = 15。
- 次に3で割れるか確かめる
- 15は3で割り切れるので、15 ÷ 3 = 5。
- 最後の5は素数なのでそのまま
- 素因数分解の結果
- 30 = 2 × 3 × 5
例題3:36を素因数分解してみよう
手順:
- まず2で割る
- 36 ÷ 2 = 18
- 18 ÷ 2 = 9
- 次に3で割る
- 9 ÷ 3 = 3
- 最後の3も3で割れるので、3 ÷ 3 = 1
- 素因数分解の結果
- 36 = 2 × 2 × 3 × 3
こうして素因数分解の手順に慣れていくと、数を簡単に分けることができるようになります。
まとめ
素因数分解は、ある数を素数に分けて表す方法です。
最初は小さな数から分けていくと、慣れて楽しく計算できるようになります。
素因数分解に慣れてくると、算数がもっと楽しくなります。
遊びやチャレンジも取り入れて、ぜひ挑戦してみてくださいね!