連立方程式は、2つの式を同時に使って「2つのわからない数」を見つけるための方法です。
たとえば、ある数とその2倍を合わせた合計など、2つの条件があるときに使います。
この記事では、連立方程式のしくみや、解き方を小学生にもわかりやすく解説していきます!
連立方程式って何?2つの式を使って解く方法
連立方程式のしくみ
連立方程式では、2つの「方程式(ほうていしき)」を同時に使って2つの数(変数)を求めます。
たとえば、次のような連立方程式があったとしましょう。
例:
1つ目の式:x + y = 10
2つ目の式:x – y = 2
このとき、xとyの2つのわからない数を求めるために、2つの式を使っていきます。
どうして2つの式が必要なの?
連立方程式では、1つの式だけではxやyの正しい数を見つけることができません。
でも、もう1つの条件「x – y = 2」を合わせると、正しい答えが1つにしぼれるようになります。
連立方程式は、2つの式を同時に使うことで、1つだけではわからない答えを見つけられる方法です。
連立方程式を簡単に解く方法を見てみよう!
2つの式を足し算して解く
次の連立方程式を使って、xとyを見つけてみましょう。
ステップ1:同じ文字が消えるように、2つの式を足す
連立方程式は、「xとyの2つの文字」を同時に使って答えを見つける方法です。
このままではどちらも不明なので、「足し算をして、yを消す」工夫をしてみましょう。
1つ目の式と2つ目の式を足してみると
(x+y)+(x−y)=10+2(x + y) + (x – y) = 10 + 2(x+y)+(x−y)=10+2
ステップ2:yが消えて、xだけの式が残る
このように2つの式を足すと、「+y」と「-y」が打ち消し合って消えます。
すると、こうなります。
2x=122x = 122x=12
ステップ3:xの値を求める
「2x = 12」という式だけになったので、あとはxの値を求めるだけです。
x=12÷2=6x = 12 ÷ 2 = 6x=12÷2=6
だから、x = 6 です!
ステップ4:xの値を使ってyを求める
次に、さっき見つけた「x = 6」を使ってyの値を求めます。
x = 6を、1つ目の式「x + y = 10」に入れます。
6+y=106 + y = 106+y=10 y=10−6=4y = 10 – 6 = 4y=10−6=4
だから、y = 4 です!
連立方程式では、2つの式を足し合わせて片方の文字を消し、もう一方の文字を求める方法が使えます。
この方法なら、難しい計算をしなくても解けるようになりますよ!
連立方程式が役立つ場面ってどんなとき?
1. お買い物で合計金額から値段を知りたいとき
たとえば、お店でリンゴとオレンジを買ったけれど、個別の値段がわからないとします。
でも、合計金額とそれぞれの個数がわかっていれば、連立方程式で1つずつの値段を計算できます。
2. 移動時間や速さを計算したいとき
バスや自転車を使って移動するとき、合計の時間や距離がわかっていれば、それぞれの速さや移動時間を求めることができます。
3. パズルや謎解きでも活躍!
2つの条件をもとに答えを見つけるパズルや謎解きにも、連立方程式が役立ちます。
どちらかの条件だけではわからないことが、2つ合わせると解けるのが連立方程式の面白いところです。
4. 図形の長さや面積を求めたいとき
図形の長さや面積の問題にも連立方程式は使えます。
長方形や三角形の面積や周囲の長さがわかっているとき、それぞれの辺の長さを求めるのに役立ちます。
連立方程式は、お買い物、移動、パズル、図形の計算など、さまざまな場面で使える便利な方法です。
連立方程式の練習問題に挑戦!
問題1:りんごとみかんの値段を求めよう!
問題:りんご1個とみかん1個を合わせた値段が150円です。りんご1個とみかん2個の合計は200円です。りんご1個とみかん1個の値段をそれぞれ求めましょう。
解き方
- 方程式を作る
- 1つ目の条件「りんご1個とみかん1個で150円」:x + y = 150
- 2つ目の条件「りんご1個とみかん2個で200円」:x + 2y = 200
- 引き算してyの値を求める
2つの式を引き算します。(x+2y)−(x+y)=200−150(x + 2y) – (x + y) = 200 – 150(x+2y)−(x+y)=200−150 y=50y = 50y=50 - yの値を1つ目の式に入れてxを求めるx+50=150x + 50 = 150x+50=150 x=100x = 100x=100
答え
りんご1個は100円、みかん1個は50円です!
問題2:犬と猫の合計匹数を求めよう
問題:あるペットショップに犬と猫が合わせて12匹います。犬は猫の数より4匹多いとすると、犬と猫はそれぞれ何匹ずついるでしょうか?
解き方
- 方程式を作る
- 1つ目の条件「犬と猫が合わせて12匹」:x + y = 12
- 2つ目の条件「犬の数は猫より4匹多い」:x = y + 4
- yの式を使ってxの値を求める
1つ目の式に「x = y + 4」を代入します。(y+4)+y=12(y + 4) + y = 12(y+4)+y=12 2y+4=122y + 4 = 122y+4=12 2y=82y = 82y=8 y=4y = 4y=4 - xの値を求めるx=4+4=8x = 4 + 4 = 8x=4+4=8
答え
犬は8匹、猫は4匹です!
連立方程式の練習問題を解いていくことで、どんな場面でも役立つ力がついていきます。
まとめ
連立方程式は、2つの式を同時に使って2つのわからない数を求める方法です。
1つの式だけではわからないときも、2つの条件を合わせることで、答えを見つけることができます。
連立方程式を身近な例やゲーム感覚で学ぶことで、計算がもっと楽しくなりますよ!