みんな、「メジャーリーグ」って聞いたことがあるかな?
アメリカのプロ野球で、世界中のすごい選手が集まる場所です。
日本の選手もたくさん挑戦していますが、実はそこに行くには「ポスティングシステム」という特別なルールが必要なことがあります。
たとえば、イチロー選手やダルビッシュ有(ゆう)選手もこのルールを使ってメジャーに行きました。
ポスティングシステムの仕組みとは?
ポスティングシステムというのは、日本のプロ野球の選手がアメリカのメジャーリーグに行くための特別なルールのことです。
このルールがあると、選手は「早くメジャーリーグでプレーしたい!」という夢をかなえることができます。
でも、このルールを使うには「球団」というチームの許可が必要です。
たとえば、チームが「君がいなくなったら困るから、まだ移籍(いせき)はダメ」と言ったら、このルールを使うことはできません。
ポスティングシステムの流れ
- STEP1チームに許可をもらう
選手が「メジャーに行きたい」と言ったら、まずチームがその願いを聞いてくれるかどうかを決めます。
チームが「いいよ!」と言ったら次に進みます。 - STEP2メジャーリーグに申請(しんせい)する
チームが、メジャーリーグの事務所に「この選手は移籍してもOKです」とお知らせをします。
すると、メジャーのチームが「その選手に興味がある!」と声をかけてくれることがあります。 - STEP3選手とメジャーのチームが話し合う
メジャーのチームと選手が会って、「どんな条件(じょうけん)でプレーするか」を話し合います。
この話し合いは45日以内に終わらせなければいけません。 - STEP4契約(けいやく)が成立するとチームにお金が入る
選手がメジャーに行くことが決まると、メジャーのチームは日本のチームに「譲渡金(じょうときん)」というお金を支払います。
このお金は、日本のチームが新しい選手を育てたり、チームを強くするために使われます。
ポスティングシステムのメリットとデメリット
ポスティングシステムには、選手にもチームにも良いことと、ちょっと困ることの両方があります。
それぞれ詳しく見てみましょう!
メリット(良いこと)
選手が若いうちにメジャーで挑戦できる
普通だと、選手は長い間プロ野球でプレーして「FA権」というものを手に入れないとメジャーに行けません。
でも、ポスティングシステムを使うと、早い段階で挑戦できるようになります。
チームがお金をもらえる
選手がメジャーに移籍するとき、「譲渡金(じょうときん)」というお金がチームに入ります。
このお金を使って新しい選手を育てたり、チームをもっと強くすることができるんです。
デメリット(困ること)
チームの戦力が下がる
ポスティングを使う選手は、そのチームの中心となるような強い選手が多いです。
そのため、その選手がいなくなると、チームが弱くなってしまうこともあります。
交渉がうまくいかないこともある
メジャーのチームと選手が話し合いをしても、条件が合わなくて契約できない場合があります。
その場合、選手は日本に残ることになりますが、気持ちを切り替えるのが難しいこともあります。
ポスティングシステムを利用した主な選手たち
ポスティングシステムを使ってメジャーリーグに挑戦し、大成功をおさめた選手がたくさんいます。
その中でも特に有名な選手たちを紹介します!
イチロー選手(シアトル・マリナーズ)
「野球の天才」とも呼ばれるイチロー選手は、2000年にポスティングシステムを使ってシアトル・マリナーズに移籍しました。
その後、数々の記録を作り、世界中から尊敬される選手になりました。
ダルビッシュ有選手(テキサス・レンジャーズ)
ダルビッシュ選手は、2011年にポスティングシステムを使ってテキサス・レンジャーズに移籍しました。
日本で見せた「魔法のような投球」は、メジャーでも通用していて、何度もオールスターに選ばれています。
吉田正尚選手(ボストン・レッドソックス)
吉田選手は2022年にオリックスからポスティングでメジャーに移籍しました。
契約金はなんと約90億円!オリックスは譲渡金として約22億円を受け取りました。
松坂大輔選手(ボストン・レッドソックス)
「怪物」と呼ばれた松坂選手も2006年にポスティングを使ってメジャーに移籍しました。
初年度から大活躍し、2007年にはワールドシリーズで優勝するという夢をかなえました。
まとめ
ポスティングシステムは、日本のプロ野球選手がアメリカのメジャーリーグ(MLB)でプレーするための特別なルールです。
このルールのおかげで、イチロー選手やダルビッシュ選手のように、たくさんの選手が世界で活躍する夢をかなえることができました。
このシステムを使うと、若いうちにメジャーリーグに挑戦できるようになります。ま
た、選手が移籍すると、日本のチームには「譲渡金(じょうときん)」というお金が入ります。
そのお金で新しい選手を育てたり、チームをもっと強くすることもできます。