小学生にもわかるカントの哲学!『よいこと』とは何かを考えよう

歴史・社会
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カントって聞いたことがあるかな?

「カント」は、有名な哲学(てつがく)者で、「よいこととは何か」をとことん考えた人なんだ。

この記事では、小学生のみんながわかるように、カントの考え方をやさしく紹介するよ!

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カントってどんな人?「よいこと」を考えた哲学者

先生
先生
カントは、18世紀にドイツで活やくした有名な哲学者です。「よいこと」や「正しいこと」についてたくさん考えた人なんだよ。彼の考え方は「道徳(どうとく)哲学」と呼ばれ、いまでも世界中で多くの人に学ばれています。
だいち
だいち
ねえ先生、「よいこと」って、たとえばどんなこと?
先生
先生
いい質問だね。カントは、「よいこと」はただ人に親切にするだけじゃなくて、ちゃんと考えながら「自分のやくわりを果たすこと」もふくまれると考えたんだ。
さくら
さくら
自分のやくわり?それって、どんなこと?
先生
先生
例えば、学校で決まっているルールをしっかり守ったり、自分の仕事や勉強を最後までがんばったりすることだね。

カントの「よいこと」とは?

カントが言う「よいこと」は、「正しいこと」をするために、心からがんばろうとする気持ちが大切だと考えました。

ただし、友だちにほめられたいからやさしくしたり、おうちの人におこられたくないからルールを守ったりするのは、少し違うんだ。

カントは、ほんとうに「正しいこと」と思うことを、自分で考えて行うことが「よいこと」だと言っています。

先生
先生
たとえば、そうじ当番でごみをひろう時に「先生にほめられるためにやる」のと、「学校をきれいにするためにやる」のとでは、どちらがほんとうに正しいと思う?
だいち
だいち
うーん…「学校をきれいにするため」の方がいい気がする!
先生
先生
そうなんだ。ほかの人から何も言われなくても、「自分でそうしたい!」と思って行うことが、カントが言う「よいこと」につながるんだよ。

カントの考えが役立つ場面

カントの考え方は、友だちと助けあったり、ルールを守ったりする時に役立つよ。

たとえば、学校でみんなでやるきまりや、家族で決めたことなども、カントのように考えてみると「なぜこれを守ることが大事なのか?」がわかるかもしれないね。

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カントの「道徳」とは?みんなが幸せになるためのルール

だいち
だいち
先生、「道徳(どうとく)」ってなんだか難しそうだな…
先生
先生
道徳って言葉、たしかにむずかしいかもしれないね。道徳は、「みんなが幸せになるために守るべきルール」みたいなものだよ。
さくら
さくら
それって、学校のルールと同じかな?
先生
先生
うん、近い考え方だよ。でも道徳は、学校やおうちだけでなく、どこにいても「自分で決めた正しいことを守る」というルールなんだ。

カントの「道徳法則(どうとくほうそく)」とは?

カントは、「人が守るべき道徳」を「道徳法則(どうとくほうそく)」と呼びました。

この道徳法則には、「いつでも、だれに対しても同じように正しいことをする」という考え方がふくまれています。

先生
先生
たとえば、さくらちゃんが学校で助けてほしい時、だいちくんが助けてくれるとするよね。でも、ほかの友だちが困っている時も、だいちくんが同じように助けてくれたら、それがカントのいう「道徳法則」に近い考え方なんだ。
だいち
だいち
なるほど、えこひいきしないってことか!
先生
先生
その通り!カントは「だれに対しても同じように正しいことをする」ことが、とても大切だと考えたんだよ。

自分がしてほしいことを人にもする

カントの考え方は、「自分がされてうれしいことは、ほかの人にもしてあげよう」ということにもつながります。
たとえば、きちんと話を聞いてもらうとうれしい気持ちになるよね。

だから、ほかの人が話している時はしっかりと耳をかたむけることが大事なんだ。

さくら
さくら
たしかに、自分がやられたらうれしいことを考えると、どうすればいいか分かりやすいかも!
先生
先生
そうだね。このようにカントは「どうすればみんなが幸せになるか」をよく考えて、自分が正しいと思う行動をしようと伝えたんだよ。

カントの「道徳」は、「自分がどうしたいかだけでなく、「みんなにとってもよいことをしよう」という気持ちを大事にすることです。
これが、カントの「道徳法則」なんだよ。

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カントが考えた「義務(ぎむ)」ってどんなこと?

だいち
だいち
先生、「義務(ぎむ)」って何?なんだかむずかしそう…
先生
先生
いい質問だね、だいちくん。義務っていうのは、「やらなければならないこと」や「じぶんにあたえられたやくわり」をさすんだ。たとえば、毎日家の手つだいをしたり、宿題をしっかりやったりすることも、小学生にとっては大切な義務のひとつだね。

カントの「義務」と「よいこと」をする理由

カントは、「よいこと」をする理由として、「自分の気持ちがどうであれ、義務だから正しいことをしよう」と考えました。

たとえば、学校で友だちにやさしくしたり、当番をがんばってやりとげたりするのも義務の一つです。カントは、「気がむかないからやらない」ではなく、「やるべきだからやる」という気持ちを大切にしました。

先生
先生
たとえば、お母さんが疲れているときに手伝いをするのは、ほめられるためじゃなく、「お母さんを助けるためにやるべきこと」だと思ってやるんだよ。
さくら
さくら
ふだんは自分のしたいことをするけど、だれかを助けるためにやるべきことがあるときも大切なんだね。
先生
先生
そうそう。それが「義務」を果たすってことだよ。自分がほんとうに大事だと思うことを、しっかりやるのがカントの考えた「義務」なんだ。

カントの義務は「自分で決めた約束」を守ること

カントは、「義務」を果たすことは、自分の中で決めた「約束(やくそく)」を守ることだと考えました。

たとえば、「今日は勉強をがんばる」と自分で決めたら、それを最後までがんばるのも義務にあたるんだよ。

だいち
だいち
つまり、カントの「義務」って、やりたくないことも自分で決めたらしっかりやるってことだね!
先生
先生
その通り!じぶんで決めたことだからこそ、さいごまでしっかりやると、自分も成長できるんだ。カントはそういった義務が「よいこと」につながると考えたんだよ。

義務を果たすとどうなる?

カントは、自分で決めた義務を守ることが、しあわせな生活(せいかつ)につながると考えました。

たとえば、じぶんの中で「がんばること」を決めて、それを達成(たっせい)すると、自分に自信(じしん)がつくし、まわりの人からも信(しん)らいされるようになります。

さくら
さくら
たしかに、自分でやくそくしたことを守ると気分がいいよね!
先生
先生
そうだね。カントは「義務を果たす」ことが「しあわせ」につながると教えてくれているんだよ。だから、小さなことからでも、じぶんで決めた約束を守ることが大事なんだ。

義務を大切にすることは、自分もまわりも幸せにするための大切な考え方です。

カントの考えた「義務」を意識して、日々の生活で活(い)かしてみよう!

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カントの「自律(じりつ)」って何?自分で考えて行動すること

さくら
さくら
先生、「自律(じりつ)」って何?聞いたことはあるけど、よくわからないな…
先生
先生
いい質問だね、さくらちゃん。「自律」というのは、簡単に言うと「自分で考えて、正しい行動をする」ことなんだ。だれかに言われてするのではなく、自分で「こうしたい」と思って動くことが大事なんだよ。
だいち
だいち
なるほど、だれかに指示されるんじゃなくて、自分で決めることってことか!
先生
先生
その通り!カントは、この「自律」が大切だと考えたんだ。たとえば、学校で決まっているルールを、ただ言われるから守るのではなく、自分で「これは正しいことだから守る」と思って行動することも「自律」の一つなんだよ。

自律するためにはどうすればいい?

カントが言う「自律」には、自分で考える力と、正しいことをする勇気が必要です。

ただ「やってみよう」と思うだけではなく、「これが正しいかどうか」をよく考えて行動することが大切なんだよ。

先生
先生
たとえば、宿題を自分から進んでやるのも「自律」なんだよ。
さくら
さくら
たしかに、自分からやると「やらされてる」って感じじゃなくなるよね!
先生
先生
その通り!自分から「やろう!」と決めると、よりしっかりがんばれるし、たくさんのことを学べるんだよ。

「自律」は成長の第一歩

カントは、しっかりとした「自律」を持つことで、自分自身が成長できると考えました。

他の人に言われなくても、自分で考えた行動ができるようになると、勉強でもスポーツでも成長しやすくなるんだ。

だいち
だいち
たしかに、自分でやろうと決めると、もっと真剣になれるかも!
先生
先生
そうだね。自分で決めて行動できる人は、どんどん成長できるよ。だから、カントの考えた「自律」は、しっかり守ると自分を強くしてくれる力にもなるんだ。

どんな場面で「自律」を使うの?

カントの「自律」は、日常生活のいろんな場面で使えるよ。

たとえば、朝、目覚まし時計がなった時、自分で起きるのも「自律」だし、学校での宿題や掃除を自分から進んでやるのも「自律」の一つだね。

さくら
さくら
たしかに、学校でも家でも、自律を使えることってたくさんありそう!
先生
先生
そうだね。自律を大事にすると、少しずつだけど、自分に自信がついて、いろんなことができるようになるよ。だから、小さなことからでも、自分で考えて行動する練習をしてみよう!

カントの「自律」は、自分で考えて行動し、成長していくための大切な心の力です。

今からでも、少しずつ自律を意識してみよう!

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カントから学ぶ「自分を大切にし、他人も大切にする」心

先生
先生
みんな、「自分を大切にする」と「他人も大切にする」って、どちらが大事だと思う?
だいち
だいち
うーん、どっちも大事そうだね。
先生
先生
その通り!カントも「どちらも大事」と考えたんだ。カントは、「自分も他人も大切にすること」が「よい行動」につながると考えていたんだよ。

自分を大切にすることから始める

カントは、まず「自分を大切にする」ことが大切だと考えました。

これは、自分の考えや気持ちをしっかりもって、正しい行動をすることにつながります。

自分を大切にするためには、たとえば健康(けんこう)に気をつけたり、しっかりと勉強したりすることが大事だよ。

さくら
さくら
自分を大切にするって、元気にすごしたり、ちゃんとやることをやったりすることなのね!
先生
先生
そうだね!自分を大切にすると、だれかに「こうしなさい」と言われなくても、自然に「こうしよう」と思えるようになるんだ。

他人を大切にすることも忘れずに

カントは、他の人も自分と同じくらい大切にするべきだと言っています。

友だちの気持ちを考えて行動することや、困っている人がいたら助けてあげることも「他人を大切にする」ことの一つだね。

だいち
だいち
自分がされてうれしいことを、ほかの人にもするってことだね!
先生
先生
その通り!他人を大切にすることは、友だちだけでなく家族にも使える考え方なんだ。

カントが教えてくれる心の使い方

カントは、「自分も他人も大切にする」という気持ちが、みんなのしあわせにつながると考えました。

たとえば、友だちにやさしくしたり、相手の話をしっかり聞いたりするのは、まわりの人たちがしあわせになるだけでなく、自分の気持ちもよくなります。

さくら
さくら
自分も相手もうれしくなるから、いい気持ちが広がるんだね!
先生
先生
そうだね!カントの考えを意識することで、みんながもっと楽しく、心地よくすごせるようになるよ。だから、自分も大切にしながら、他の人も思いやって行動してみよう。

「自分も他人も大切にする」心を持つことは、カントの教えに基づいた大切な心の力です。

日々の生活でも、この気持ちを忘れずに行動してみようね!

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まとめ

先生
先生
今日はカントの考え方について学んできたね!
だいち
だいち
うん!「よいこと」をするのはほめられるためじゃなくて、自分で考えてやるのが大事なんだね。
さくら
さくら
「自分を大切にしながら、他の人も大切にする」ことも、カントが教えてくれたんだね!
先生
先生
その通り!カントは、「道徳」「義務」「自律」といった考え方を通して、みんなが幸せになるための心の使い方を教えてくれたんだ。これからも、このカントの考えを思い出しながら、毎日の生活で少しずつ意識してみよう!

カントの教えは、「よいこと」を自分で考え、正しい行動をすることの大切さを伝えています。

そのために、「道徳」「義務」「自律」「自分と他人を大切にする心」といったさまざまな考えがありました。

  • 道徳:みんなが幸せになるためのルール
  • 義務:やるべきことをしっかり果たす気持ち
  • 自律:自分で考えて行動する力
  • 自分と他人を大切にする心:周りの人も大事にする気持ち

カントの考えは、毎日の生活にとても役立つ内容です。

これからも「正しいと思う行動」や「自分で決めたことをしっかり果たすこと」を意識しながら過ごしてみましょう。