真っ白で、まるで大きな鳥が羽を広げているみたいなお城、姫路城。
その美しさから「白鷺城(しらさぎじょう)」とも呼ばれているんだ。
この記事では、そんな姫路城のふしぎな歴史や、わくわくする見どころについて、日本一わかりやすく解説していくよ。
この記事を読み終わるころには、君も姫路城博士になっているはずさ。
さあ、一緒に姫路城のひみつを探る大冒険に出発しよう。



姫路城の歴史をたどろう!小さなお城から「白鷺城」になるまで
みんな、今みたいに大きくて立派な姫路城が、最初はもっと小さな建物だったって知ってるかな。
姫路城の物語は、今から700年近くも昔の1333年から始まるんだ。
そのころ、赤松則村(あかまつのりむら)という武士が、敵から身を守るために簡単な「砦(とりで)」を築いたのが始まりなんだよ。
学校で使う机といすで作った秘密基地みたいなものだったかもしれないね。


秀吉は、この場所がとても大切だと考えて、本格的なお城に大改造したんだ。
3階建ての立派な天守閣(てんしゅかく)も建てたんだよ。
天守閣っていうのは、お城のシンボルになる一番高い建物のことだね。
そして、その後にやってきたのが池田輝政(いけだてるまさ)というお殿様。
この人が、なんと9年もかけて大リフォームをして、今みんなが見ている姫路城のほとんどの形を完成させたんだ。
みんなのお家も、古くなったらリフォームすることがあるだろう。
それの、ものすごーく大きなバージョンだと思ってくれると分かりやすいかな。

姫路城には、もう一つすごいところがあるんだ。
それは「戦わなかったお城」ということ。
こんなに強そうなお城なのに、実は大きな戦で使われたことが一度もないんだよ。
まるで、強すぎて誰もケンカを売ってこなかった番長みたいだね。
さらに、第二次世界大戦という大きな戦争の時、周りの町は爆弾で焼けてしまったのに、姫路城だけは奇跡的に焼け残ったんだ。
お城に落ちた爆弾が、なぜか爆発しなかったという、うそのような本当の話もあるんだよ。
こうした奇跡もあって、姫路城は400年以上も昔の美しい姿を今に伝えてくれているんだ。
もちろん、何もしなくてもきれいなままじゃないよ。
みんながお部屋の掃除をするように、お城も何度も「お化粧直し」をしてきたんだ。
特に「昭和の大修理」と「平成の修理」という大きな工事で、壁を塗りなおしたり、瓦をきれいにしたりして、その美しさを守ってきたんだよ。
迷路みたいで面白い!姫路城の見どころ探検ツアー
さあ、今度は姫路城の中を探検してみよう。
姫路城はただ美しいだけじゃなくて、敵からお城を守るための仕掛けがいっぱいの、まるで巨大なアスレチックフィールドなんだ。


姫路城の入り口から天守閣までは、道がぐねぐね曲がっていて、まるで迷路みたいになっているんだ。
「いの門」「ろの門」「はの門」と、いくつもの門をくぐっていくんだけど、まっすぐには進めない。
これは、攻めてきた敵を迷わせて、時間を稼ぐための工夫なんだ。
敵が「あれ、どっちだ?」と迷っている間に、お城の上から矢や鉄砲で攻撃するんだね。
壁をよく見てごらん。
丸や三角、四角の小さな穴がたくさん開いているだろう。
これは「狭間(さま)」といって、ここから武器を出して攻撃するためのものなんだ。
外からは中の様子が見えにくいけど、中からは外がよく見えるようになっているんだよ。
さらに、石垣のすぐ上にある壁には「石落とし」という仕掛けもある。
これは、石垣を登ってくる敵に向かって、上から石や熱いお湯を落とすための恐ろしいワナなんだ。
想像するだけで、ちょっと怖いよね。


大天守は、外から見ると5階建てに見えるけど、実は地下1階、地上6階建ての建物なんだ。
中に入ると、太くて大きな柱にびっくりするはずだ。
「東大柱」と「西大柱」という2本のご神木のような柱が、この大きなお城をずっと支えているんだよ。
階段はとても急で、まるでハシゴみたいだ。
これも敵が簡単に登ってこれないようにするための工夫なんだね。
そして、がんばって最上階の6階まで登ると、そこには素晴らしい景色が待っている。
昔のお殿様も、ここから自分の治める町をながめていたんだろうね。
まるで自分が王様になったような気分を味わえるよ。
ただ白いだけじゃない!姫路城のすごいヒミツをこっそり教えるよ
姫路城には、探検すると見つかる面白いヒミツがたくさん隠されているんだ。
クイズみたいで楽しいから、いくつか紹介するね。

ヒミツ1:なんでお城はこんなに白いの?
姫路城が「白鷺城」と呼ばれる理由は、その真っ白な壁にある。
この壁は「白漆喰(しろしっくい)」という特別な材料で塗られているんだ。
石灰に、麻のせんいや海藻を煮て作ったのりを混ぜて作る、日本伝統の壁なんだよ。
この白漆喰は、見た目が美しいだけじゃないんだ。
火に強くて燃えにくいし、雨風からも建物を守ってくれる、すごい壁なんだよ。
お城にとって、火事は一番こわい敵だからね。
美しさと強さを両方もっている、まさにスーパーな壁なんだ。
ヒミツ2:お城に隠されたハートを探せ!
なんとお城の中に、ハートマークが隠されている場所があるんだ。
「いの門」という門の近くの壁をよーく見てみて。
ハートの形をした穴が見つかるはずだ。
これは「猪目(いのめ)」といって、イノシシの目をかたどったものなんだ。
日本では昔から、イノシシの目は火事を防ぐお守りだと信じられてきたんだよ。
かわいいハートの形には、お城を火から守りたいという強い願いが込められているんだね。
ぜひ、お城に行ったら探してみてほしいな。

ヒミツ3:ちょっと怖い?伝説の井戸
天守閣の近くに「お菊井戸(おきくいど)」という有名な井戸があるんだ。
これは「播州皿屋敷(ばんしゅうさらやしき)」という、ちょっと怖いお話の舞台になった場所なんだ。
お菊さんという女性が、大切なお皿を割ってしまった罪でこの井戸に投げ込まれてしまったというお話。
夜になると井戸から「いちまーい、にまーい…」とお皿を数える声が聞こえてくるんだとか。
でも安心してね。
これはあくまでお話だから、お昼に行けば全然怖くないよ。
井戸の中をのぞくと、自分の声が響いて面白いかもしれないね。
なぜ世界のお宝に?姫路城が世界遺産に選ばれた3つの理由
姫路城は、1993年に日本で初めて「世界文化遺産」に登録されたんだ。
世界遺産というのは、地球のみんなで守っていくべき、かけがえのない「世界のお宝」のことなんだよ。
じゃあ、どうして姫路城がそのお宝に選ばれたんだろうか。
それには、大きく分けて3つの理由があるんだ。



理由1:日本の木でできた建物の最高傑作だから
まず一つ目は、姫路城が日本の木造建築、つまり木でできた建物の中で、最高の技術と美しさを持っていると認められたからなんだ。
さっき話した真っ白な白漆喰の壁や、屋根がいくつも重なった複雑で美しいデザイン。
これらが、400年も前に作られたなんて、世界中の人がびっくりしたんだ。
コンピューターもクレーン車もない時代に、人の手だけでこんなにすごいものが作れるなんて、まるで魔法みたいだよね。
理由2:お城を守る仕掛けが天才的だから
二つ目の理由は、敵からお城を守るための仕組みが、とってもユニークで優れていることだ。
迷路みたいな道や、狭間、石落としなど、たくさんのワナが仕掛けられているよね。
ただ敵を倒すだけじゃなくて、敵の心をくじくような工夫がいっぱいなんだ。
この「戦うためのお城」としての機能が、世界的に見ても非常にレベルが高いと評価されたんだよ。
美しさだけじゃなくて、最強の要塞(ようさい)でもあるんだね。
理由3:奇跡的に昔のままの姿で残っているから
そして三つ目の理由が、これが一番すごいかもしれないけれど、お城の主要な建物が、建てられた当時のまま、ほとんど完全な形で残っていることなんだ。
さっきも話したように、姫路城は大きな戦にも巻き込まれず、戦争の火事もまぬがれた奇跡のお城だ。
世界にはたくさんのお城があるけれど、火事で焼けたり、壊されたりして、新しく作り直されたものが多いんだ。
そんな中で、400年以上も前のオリジナルの姿を保っている姫路城は、本当に貴重なお宝なんだよ。
これらの理由から、姫路城は「未来の子供たちにも、この素晴らしい宝物を伝えていこう」と世界中から認められたんだ。
すごいことだよね。
まとめ
今日は姫路城について、たくさんのことを学んだね。
最後に、今日の大冒険を振り返ってみよう。
- 姫路城は、小さな砦から始まり、豊臣秀吉や池田輝政によって今の美しい姿になった。
- 大きな戦や火事をまぬがれた「奇跡のお城」だということ。
- 天守閣への道は敵を迷わす迷路になっていて、壁には狭間や石落としなど守るための仕掛けがいっぱい。
- お城の白さのヒミツは「白漆喰」で、火事からも守ってくれるスーパーな壁。
- 日本で初めて世界遺産に登録された、世界が認めるお宝だということ。



姫路城は、ただの古い建物じゃないんだ。
そこには、お城を造った人たちの知恵や工夫、平和を願う気持ち、そしてたくさんの奇跡が詰まっているんだよ。
写真や本で見るのもいいけれど、ぜひ一度、本物の姫路城を訪れてみてほしい。
その大きさと美しさに、きっと感動するはずだ。
そして、お城に隠されたたくさんのヒミツを、自分の目で見つけてみてね。

