みんな、こんにちは!
今日は、おうちのポストに届く「水道ご使用量のお知らせ」という紙、つまり水道料金がどうやって決まっているのか、そのヒミツを一緒に探検していくよ。
この記事を読めば、水道料金の仕組みがスッキリわかって、おうちの人がやっている家計の管理にもくわしくなれるはず。



まずは結論!水道料金は3つの要素の合計で決まる
さっそく、今日の勉強で一番大事なポイントを発表するね。
みんなのおうちの水道料金は、たった3つの部品が合体してできているんだ。
その3つとは、これ!
- ① 基本料金(きほんりょうきん)
- ② 従量料金(じゅうりょうりょうきん)
- ③ 下水道使用料(げすいどうしようりょう)
この3つをぜんぶ足した金額が、おうちに請求される水道料金になるんだよ。



まず「① 基本料金」は、みんなが必ず払う「基本の給食費」みたいなもの。
水道を使っても使わなくても、水道管をおうちにつないでくれているだけでかかる、基本のお金なんだ。
次に「② 従量料金」は、「おかわりした分だけ払う追加の給食費」だね。
お水をたくさん使えば使うほど、この料金は高くなっていく。
お風呂にお湯をためたり、お庭で水遊びをしたりすると、この従量料金が増えるんだ。
そして「③ 下水道使用料」は、「食べ終わった食器を洗ってもらうためのお金」と考えてみよう。
お風呂やキッチンで使った汚れた水を、キレイな水にもどす施設(下水処理場)に運んで、処理してもらうために必要なお金なんだよ。



STEP1:水道料金の「基本料金」とは?水道メーターの口径で決まる固定費
まずは1つめの部品、「基本料金」のヒミツを探っていこう。
さっき、基本料金は「水道を使っても使わなくてもかかるお金」だと説明したね。
じゃあ、その金額は何で決まっているんだろう?



口径って、初めて聞く言葉かな?
これはね、おうちにつながっている水道管の「太さ」のことなんだよ。
みんながジュースを飲むストローを想像してみて。
細いストローと、タピオカドリンク用の太いストローがあるよね。
太いストローの方が、一度にたくさんのジュースを吸い込める。
水道管もそれと一緒で、口径(太さ)が大きいほど、一度にたくさんの水を使えるんだ。
だから、レストランや学校みたいな、一度にたくさんのお水を使う場所は口径が大きいし、みんなのおうちのような普通の家庭は、それより小さい口径になっていることが多いんだよ。
そして、口径が太くなるほど、基本料金は高くなる仕組みになっているんだ。
例えば、東京都の料金を見てみようか。(※2024年時点の例だよ)
- 口径 13mm → 基本料金 860円
- 口径 20mm → 基本料金 1,170円
- 口径 25mm → 基本料金 1,460円
ほら、だんだん高くなっているのがわかるかな?
自分の家の口径は、ポストに入っている「検針票(水道ご使用量のお知らせ)」という紙に書いてあるから、おうちの人と一緒に探してみてね。


STEP2:水道料金の「従量料金」とは?使うほど単価が上がる変動費
次は2つめの部品、「従量料金」だ。
これは「おかわりした分」つまり、「使った水の量に応じてかかる料金」だったね。
でも、この従量料金には、ちょっと面白い仕組みがあるんだ。
それは、「使えば使うほど、1リットルあたりの水の値段がだんだん高くなっていく」ということ。


スーパーマーケットのタイムセールを想像してみて。
「最初の10個まで、おかしは1個10円!でも11個目からは1個100円になります!」なんてことがあるよね。
水道料金の従量料金は、その逆バージョンなんだ。
例えば、東京都だとこんな感じ。(※口径20mmで1か月の例だよ)
- 最初のちょっとだけ使う分(1~5㎥) → 1㎥あたり 0円(!)
- 次の少し使う分(6~10㎥)→ 1㎥あたり 22円
- もうちょっと使う分(11~20㎥)→ 1㎥あたり 128円
- たくさん使う分(21~30㎥)→ 1㎥あたり 163円
※1㎥(いちりっぽうめーとる)は、1000リットルのことだよ。お風呂1杯がだいたい200リットルだから、お風呂5杯分くらいだね。
見てみて。
使う量が増えるごとに、1㎥あたりの値段がどんどん上がっていくのがわかるかな?
これは、「生活に最低限必要なお水は安く提供するけど、ぜいたくに使いすぎると料金は高くなりますよ」というメッセージがこめられているんだ。
だから、おうちの人が「お水は大切に使いなさい!」って言うのは、環境のためだけじゃなくて、この従量料金を安くおさえるためでもあるんだね。


なぜ?お隣の市と料金が違う。「水道料金が自治体で異なる」4つの理由
ここで、だいちくんとさくらちゃんにクイズです。
お隣の町に住んでいるお友達と、自分の家の水道料金は、同じでしょうか?違うでしょうか?



すごく安い地域もあれば、とっても高い地域もある。
不思議だよね。
その理由は、大きく分けて4つあるんだよ。
理由1:水源からの距離と種類
おうちで使う水は、ダムや川、井戸(地下水)からやってくる。
その水源が家の近くにあれば、水を運ぶのにお金はあまりかからない。
でも、遠くのダムから長い水道管をとおって水を運んでくる地域は、その分、運送料が高くなってしまうんだ。
遠くのお店からジュースを運んでくるようなものだね。
理由2:人口密度とインフラ効率
たくさんの人がぎゅっと集まって住んでいる都会だと、1本の水道管でたくさんの家にお水を届けられる。
だから、みんなで水道管の費用を少しずつ出し合えるから、一人あたりの負担は軽くなるんだ。
でも、おうちがポツンポツンと離れている地域だと、一人のおうちのために長い水道管を引かないといけないから、負担が大きくなってしまうことがあるんだよ。
理由3:施設の老朽化と更新費用
みんなが毎日使っている水道管や、水をきれいにする浄水場も、人間と同じでだんだん年をとっていく。
古い水道管を新しいものに交換したり、地震に強いものにしたりするには、たくさんのお金がかかるよね。
そうした工事がたくさん必要な地域は、その費用を水道料金でまかなうから、料金が高くなる傾向があるんだ。
理由4:水質と浄水コスト
もとになる川の水がすごくきれいな地域と、少しにごっている地域では、どちらが水をきれいにするのが大変かな?
もちろん、にごっている方だよね。
水をきれいにするために、たくさんの薬品を使ったり、すごい機械を通したりする必要があると、その分お金がかかって、水道料金にプラスされちゃうんだ。


【実践編】水道料金の仕組みを理解した人がやっている賢い節約術7選
さあ、ここまでで水道料金の仕組みはバッチリだね!
基本料金と従量料金があって、特に値段がどんどん上がる「従量料金」をいかに抑えるかが節約のカギになることもわかったはず。
ここでは、仕組みを理解したみんなだからこそできる、賢い節約術を7つ紹介するよ!
おうちの人にも教えてあげてね。
お風呂での節約術
- シャワーを出しっぱなしにしない!1分間でおよそ12リットルもの水が流れるんだ。体を洗っている間は止めよう。
- お風呂の残り湯は捨てないで!洗濯や、お庭の水やり、掃除に使うと、その分だけ新しい水を使わずに済むよ。
トイレでの節約術
- トイレのレバーの「大」と「小」をきちんと使い分ける。「小」で流すだけで、毎回2リットルくらい節約できることもあるんだ。
キッチンでの節約術
- 食器はため洗いをする。水を流しっぱなしにしながら洗うと、5分間で60リットルもの水を使うことも。洗いおけに水をためて洗おう。
- 油汚れがひどいお皿は、洗う前にキッチンペーパーなどで拭き取っておく。少ない水と洗剤で洗えるようになるよ。
水道メーターの口径を見直す
- これは少し上級編。もし家族の人数が減ったりして、一度にたくさん水を使わなくなった場合、水道メーターの口径を小さいものに交換すると「基本料金」が安くなることがあるんだ。
- でも、小さくしすぎると水の出が悪くなって不便になることもあるから、これは必ず水道局や専門の業者さんとよく相談してから決めようね。


【トラブル解決】水道料金が急に高くなった!考えられる原因と対処法
いつもと同じように生活していたはずなのに、ポストに届いた検針票を見たら「水道料金が先月の倍になってる!」なんてことがあったら、びっくりするよね。
そんな「もしも」の時に、あわてないためのチェック方法を教えるよ。
まず確認すべきこと:暮らしの変化
まず、漏水(水漏れ)を疑う前に、最近の生活を思い出してみよう。
- 夏になって、シャワーの回数が増えたり、ビニールプールで遊んだりしなかったかな?
- おじいちゃんやおばあちゃんが泊まりに来るなど、家にいる人の数が増えなかったかな?
意外と、こういった小さな変化が原因のこともあるんだ。
漏水(水漏れ)を疑うべきケース
暮らしに変化がないのに料金がすごく高い…。
そんな時は、おうちのどこかで水がこっそり漏れている「漏水」かもしれない。
でも大丈夫、誰でも簡単にできる漏水のセルフチェック方法があるんだ。
おうちの人と一緒にやってみてね。
- まず、おうちの中の蛇口(じゃぐち)をぜーんぶ、固くしめる。キッチン、お風呂、洗面所、トイレ、外の水道も忘れずにね。
- 次に、おうちの外にある「水道メーター」のフタを開けて中を見てみよう。
- メーターの中に、銀色のコマみたいなものがあるんだ。これを「パイロット」と呼ぶよ。
さあ、ここが一番大事なポイント。
家中の蛇口をしめているのに、この「パイロット」が少しでもクルクルと回っていたら、どこかで水が漏れている証拠なんだ!



まとめ|水道料金の仕組みを理解して、家計の見直しに活かそう
今日は、水道料金の仕組みについてたくさん勉強したね!
最後に、今日のおさらいをしよう。
- 水道料金は「①基本料金」「②従量料金」「③下水道使用料」の3つの合計でできている。
- 基本料金は、水道管の太さ(口径)で決まる固定費。
- 従量料金は、使えば使うほど単価が上がっていく変動費。だから節水が大事!
- 水道料金は、住んでいる場所によってぜんぜん違う。
- 料金が急に高くなったら、まずは生活の変化をチェック。それでもおかしければ、メーターを見て漏水を確認しよう。
どうだったかな?
今までただの数字に見えていた水道料金も、仕組みがわかると、とても面白く感じないかな?
この知識があれば、どうして節水が大切なのか、おうちの人がどうして家計簿をつけているのか、その理由がもっと深くわかるようになるはずだよ。




